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第6回:ピントについて
日本写真家協会/日本広告写真家協会会員 渡邉 英昭

長い間お休みをいただき、申し訳ありませんでした。久しぶりの今回は、「ピント」についてです。

 ピントとは焦点のことです。焦点とは写真の意識的な中心のことで、位置的な中心とは限りません。つまり、自分のいちばん見せたいものは何かを考え、そこにピントを合わせるのが基本だということになります。 
 言い換えれば、自分の意図を印象深く伝えるにはピントの合わせ方が大きくものを言うわけで、漫然ときれいに写った写真と、感動を受けた対象を際立たせた写真の境目はここにあると言ってもいいでしょう。これぞと思う一点に合わせて周囲をぼかしたり、逆に手前から奥に至るすみずみまでに合わせるなどの方法を使い分けてみましょう。
 ピントの合う範囲(被写界深度)に工夫を凝らすことによって、表現の幅もぐんと広がります。 被写界深度には、レンズの長さと絞りが関わってきます。同じ絞りで有れば、ワイドレンズなら全体にピントが合いやすくなり(=被写界深度が深い)、望遠レンズならピントが浅くなります(=被写界深度が浅い)。レンズの特性と絞りとの関係を十分に把握しておきましょう。

例1 全体をくっきりと‐1‐
すみずみにまでピントを合わせて、全体の鮮やかさを打ち出します。
解説
例2 全体をくっきりと‐2‐
細かな部分まではっきりと見せるために、全体にピントを合わせています。
解説
例3 後ろをぼかす 〜アウトフォーカス(1)
背景をぼかし、人物を際立たせています。
解説
例4 前をぼかす 〜アウトフォーカス(2)
手前の葉をぼかし、遠近感を出しています。
解説
例5 パンフォーカス
教会の塔が空に向かう高さを強調します。
解説
メモ1 アウトフォーカス
レンズの絞りを開いて、被写界深度を浅くする技法です。一点に近くピントが合うので、前後がぼけて、対象がくっきりと印象づけられます。
メモ2 パンフォーカス
短焦点レンズや小さな絞りを使って、近景から遠景までピントの合った画面を作る技法のことです。奥行きのある写真を撮る時などに利用してみましょう。

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